学校法人森友学園関連の別法人が、運営していた幼稚園(休園中)に対する大阪府の補助金約700万円を不正に得ていた疑いのあることが、関係者への取材でわかった。問題があったのは2011~13年度の3年間。府は返還を求める方針で、刑事告訴も検討している。
森友の2千万円水増し請求、国が管財人に返還要求
不正受給があった疑いがあるのは、大阪市住之江区の開成幼稚園。学園の籠池泰典・前理事長が理事長を務める学校法人籠池学園が運営していたが、14年から休園している。
府は運営を支える目的で教員数に応じた補助金を交付していた。森友学園の補助金不正受給疑惑を受けて関連施設の調査を進めたところ、この幼稚園に勤務実態が確認できない教員がいたほか、籠池氏の妻が関連の保育園の園長を務めながら教員の数に入っていたことが分かった。府は障害のある園児数に応じた補助金についても不正がなかったか調べている。
府は5月、森友学園が運営する塚本幼稚園(同市)で補助金約6200万円の不正受給があったとして、詐欺容疑で籠池氏を大阪地検特捜部に刑事告訴。特捜部が捜査を進めている。