会見する日銀の黒田東彦総裁(右)と財務省の浅川雅嗣財務官=ワシントン
米ワシントンで開かれていた主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が13日(日本時間14日)、閉幕した。参加国は世界経済が上向いていることを確認し、この機会に構造改革を進めることで一致。財政健全化の重要性も確認した。会議で財政健全化目標の先送りを表明した日本の取り組みの遅れが浮き彫りになった。
議長国ドイツのワイトマン独連邦銀行総裁は閉幕後の会見で、「世界経済の回復はより強固になり、この1年で均衡のとれた成長が進んだ」と評価。ショイブレ独財務相は「最大の落とし穴は『慢心』だ」と述べ、政府債務の削減や構造改革につとめるよう訴えた。衆院選のため麻生太郎財務相は欠席し、日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁と財務省の浅川雅嗣財務官が出席した。
黒田氏は今回、安倍晋三首相が表明した基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)を2020年度までに黒字化する目標の先送りを説明。黒字化をめざす方針自体は堅持すると各国の理解を求め、「強い異論はなかった」という。
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