大阪・ミナミで2015年、飲酒後に車を運転して3人を死傷させた過失運転致死傷罪などで懲役3年6カ月を言い渡された元美容師、白坂愛里被告(27)について大阪高検は19日、上告を断念したと発表した。
「危険運転認定を」遺族ら切望 大阪の飲酒暴走3人死傷
大阪地検は当初、運転ミスによる事故とみて過失運転致死傷罪で起訴。しかし遺族らが「飲酒の影響を考慮すべきだ」として、より量刑の重い危険運転致死傷罪を適用するよう要望。街頭などで約17万1千人分の署名を集め、地検に上申書を提出した。
地検は再捜査し、同罪に訴因変更したが、一審・大阪地裁と今月5日の二審・大阪高裁は過失運転致死傷罪にとどまると判断していた。田辺泰弘・同高検次席は「適法な上告理由までは見いだしがたいため、上告は断念した」とするコメントを出した。