鋭い走りでタッチダウンを挙げた追手門学院のRB宮原渉太
アメリカンフットボールの第48回全国高校選手権は28日、大阪・万博フィールドで開幕した。初出場の追手門(おうてもん)学院(大阪3位)は過去18度の日本一に輝いている関西学院(兵庫2位)に7―26で敗れた。
追手門を率いる坂本智信ヘッドコーチ(33)は、格上の関学に勝つには点の取り合いしかないと考えていた。想定したのは30点前後の争い。その意味では守備陣は想定以上に頑張った。ただ攻撃が不発だった。
エースQBの嶋尾綾馬(りょうま、3年)が足のけがで控えに回り、1年生の鎌田陽大(はると)が先発。持ち前の鋭いパスを繰り出したが、WRのミスもあり、0―14で折り返した。後半2度目の攻撃から、痛み止めの注射を打った嶋尾を投入。しかし打開できない。
0―23となった第4クオーター、ようやく意地を見せた。自陣37ヤードからの攻撃で第3ダウン15ヤードとなったが、嶋尾からWR多林律樹(3年)へのパスで攻撃権を更新。敵陣に入ったが、第4ダウン2ヤードを迎えてしまう。ギャンブルに出て、エースRB宮原渉太(3年)に託した。試合の序盤から「自分が持って行く」との思いでプレーし続けていた宮原は、味方のブロックを生かして中央付近を抜けると、2人のタックルを巧みにかわして独走。エンドゾーン左隅へ駆け込み、39ヤードのタッチダウンラン。しかしこのあとは嶋尾がパスに出てもサックを食らい、反撃はならなかった。
敗戦後、坂本ヘッドコーチは「向こうのDL(守備ライン)が想像以上に強かった。ラインの力量差で決まってしまった感じです。OL(攻撃ライン)を5人しっかりそろえられない現状が結果に出ました」と話した。今後については絶対的なマンパワー不足を課題に挙げた。「ウチの選手は37人、関学さんは79人。これだけ差があると練習から変わってきます。なんとか増やす方法を考えます」と話した。
主将のLB久下(くげ)昇汰(…