西村康稔官房副長官から「森友文書」書き換え問題に関する説明を受けた後、取材に応じる自民党の森山裕国対委員長=12日午前10時31分、国会内、岩下毅撮影
問題の発覚から10日。森友学園への国有地売却に関する決裁文書の書き換え疑惑で、財務省が12日、国会に書き換えを認める調査結果を報告した。誰が、いつ、何のために、どんな範囲でやっていたのか。疑惑はどこまで明らかになるのか。国会周辺は早朝から緊迫感に包まれた。
【タイムライン】森友文書の書き換え認める
森友学園への国有地売却の決裁文書を巡る財務省の調査結果
国会内の自民党の国会対策委員長室前には、朝から数十人の報道陣が詰めかけた。
森山裕国対委員長は午前10時半ごろ、報道陣に「第一報という形で、どうやら森友学園に関する文書に書き換えがあったようだと、西村康稔官房副長官から報告を受けた」と硬い表情で話した。
「決裁後の書き換えか」という記者の問いには、「そういうことだと思う」。書き換えの時期などについて質問が飛ぶと、「あと1、2時間で明らかになる」と述べ、再び部屋に戻った。
午後1時からは参院予算委員会の理事懇談会が開かれた。財務省から調査結果の報告を受けるとみられ、部屋の前の廊下は多数の報道陣で埋まった。国会議員の理事らは、カメラのフラッシュを浴びながら続々と入室した。
財務省は午前中、与党への説明に追われた。国会近くの自民党本部では午前10時前、財務省の富山一成・理財局次長が4階の一室に入った。党幹部への説明とみられる。5分ほどで退出し、取り囲む報道陣から「書き換えについて説明をしたのか」と問われたが、「すみません」と言い残し、足早にエレベーターに乗り込んだ。午前11時前には同省の太田充・理財局長が国会内の公明党控室に厳しい表情で入室。ほぼ同時に同党の山口那津男代表も同じ部屋に入った。
一方、官邸前では午前8時半か…