暴力団組長をめぐる虚偽診断書作成容疑事件で、民間大手「康生会・武田病院」(京都市下京区)の男性医師が、心臓病の症状を実際より重く見せかける虚偽の意見書を作り、大阪高検に提出した疑いが強まったとして、京都府警は27日、同容疑で逮捕状を取った。捜査関係者への取材でわかった。
府警は医師のほか、当時の武田病院職員や、暴力団関係者も意見書作成に関わったとみており、容疑が固まり次第、3人を逮捕する方針。
捜査関係者によると、意見書は、2015年6月に恐喝事件で懲役8年の実刑が確定した山口組系暴力団組長の高山義友希受刑者(60)=今年2月に刑務所収容=の心臓病の症状が記載されていた。
これまでの調べでは、男性医師は、武田病院で組長の心臓病の診断、治療を担当。16年2月8日には、「重症心室性不整脈」との病名を記し、「今後も不整脈が頻発する」などと実際の症状より重篤に見せかけた虚偽の意見書を作り、大阪高検に提出したという。
捜査関係者によると、意見書作成に際し、暴力団関係者が医師らに対し、刑務所に組長が収容されないよう取りはからうよう依頼したとの情報があり、心電図などのデータを調べたところ、医師が虚偽の意見書を作った疑いが強まったという。
組長の収容をめぐっては、武田…