兵庫県三田(さんだ)市の女性会社員(27)の切断遺体が大阪、京都両府内の民泊施設や山中で見つかった事件で、神戸地検は20日、死体損壊と死体遺棄容疑で逮捕されていた米国籍のバイラクタル・エフゲニー・バシリエビチ容疑者(26)を両罪で起訴し、発表した。女性は首を圧迫されて窒息死したとみられ、兵庫県警は殺人容疑を視野に捜査を続ける。
女性の死因は急性窒息死 殺人容疑視野に捜査 民泊遺棄
民泊4カ所渡り歩き 複数借りた日も 女性遺棄の容疑者
死体損壊と遺棄容疑、米国籍の男を再逮捕 兵庫の事件
起訴状によると、バイラクタル容疑者は2月16日から同18日までに、大阪市東成区中道2丁目の民泊部屋で女性の遺体を包丁などで切断し、同21日までに京都市山科区と大阪府島本町の山中、大阪市西成区花園北1丁目の民泊部屋に遺棄したとされる。地検は認否を明らかにしていない。
同容疑者は2月22日に女性に対する監禁容疑(処分保留)で逮捕され、「女性の遺体を遺棄した」と供述。説明通りの場所で遺体が見つかったが、捜査関係者によると、その後は黙秘を続けているという。
捜査関係者によると、同容疑者は被害女性と東成区の民泊に入った後、1人で頻繁に出入りし、さらに別の複数の民泊を同時期に予約していた。県警は押収したスマートフォンやパソコンを分析し、足取りを調べている。
民泊の予約には仲介サイトを利用。サイトは本人の顔がわかる写真の登録を呼びかけていたが、同容疑者のアカウントには外国人女性の写真が使われていた。
同容疑者は来日後、スマホの交流アプリなどで複数の女性と連絡を取っていたとみられ、東成区の民泊には4、5人の女性を入れていた。県警は同容疑者の行動を解明するため、交流があった女性らにも捜査への協力を求めていくという。