将棋ファンが近くで見守るなか、対戦する山崎隆之八段と稲葉陽八段=大阪市
将棋のプロ棋士による団体戦の観戦を中心に、棋士とファンが交流するイベント「将棋棋士が間近で激闘! 関西プロ団体戦」が25日、大阪市北区の中之島フェスティバルタワー12階のアサコムホールなどであった。集まった約120人の将棋ファンたちは、プロ棋士たちによる団体戦を見守ったほか、サイン会や指導対局などで楽しんだ。
イベントは、日本将棋連盟が主催し、朝日新聞社が特別協力した。協賛は月桂冠株式会社。日本将棋連盟関西本部(大阪市)が初めて企画した。
団体戦では、菅井竜也王位(25)や糸谷(いとだに)哲郎八段(29)、稲葉陽(あきら)八段(29)ら棋士18人が、3人ずつで橙(だいだい)、緑、白、黄、赤、青の6チームに分かれ、早指しで対戦した。変則トーナメントを勝ち抜いて優勝したのは、山崎隆之八段(37)、伊奈祐介六段(42)、星野良生(よしたか)四段(29)が組んだ白チームだった。
1回戦は、伊奈六段が相手チームの大将格の糸谷八段を破るなど3連勝で快勝。2回戦は2勝1敗で制したが、最終の3回戦では山崎八段が稲葉八段に敗れた。だが、三将戦で星野四段が勝ち、1勝1敗のタイに持ち込み、最後に残った副将戦で伊奈六段が熱戦を制し、優勝を決めた。
最後のあいさつで、日本将棋連盟常務理事の脇謙二・八段(57)は「団体戦はプロ棋士はほとんどやらないのですが、楽しんで指していたように思います。お客様にも非常に好評だったので、また、続けていきたい」と締めくくった。(佐藤圭司)