土俵の「女人禁制」が問題となった出来事
京都府舞鶴市で4日にあった大相撲春巡業の舞鶴場所で、「女人禁制」の土俵上で倒れた多々見良三・同市長(67)の救助をした女性に、行司が土俵から降りるようアナウンスをした問題をめぐり、波紋が広がっている。日本相撲協会は5日、女性に直接謝罪したい意向を示した。
4日午後2時過ぎ。土俵であいさつをしていた多々見市長が倒れた。70代男性は、市長のあいさつする声がいつもより力んでいるように聞こえたといい、「張り切っているんだな」と感じた。だが、間もなく市長は、何の前触れもなく後ろへすーっとまっすぐに倒れたという。
土俵の近くで見ていた60代女性によると、すぐに女性2人が土俵に上がり、「胸を開けてください」と叫ぶと心臓マッサージを始めたという。その後、「女性の方は土俵から降りてください」とのアナウンスが繰り返し流れたが、救急隊員らが交代するまで救助活動を続けた。
70代男性は「なぜ降りろ、というかわからず、後になって女人禁制のことだとわかった」という。主催した実行委員会の河田友宏委員長(78)は「しきたりはしきたりだが、人の命がかかっているときに言うことではない。救命措置がなかったらどうなっていたかと思うし、とても感謝している」。女性たちには看護師も含まれていた。
舞鶴市によると、多々見市長が倒れた原因は、くも膜下出血といい、市内の病院で手術を終え、経過は良好という。
声を発したのは進行役の若手行…