銀行から計5億円超の融資金をだまし取ったなどとして詐欺罪などに問われた、格安旅行会社てるみくらぶ(破産手続き中)の元社長山田千賀子(67)と元経理担当者笹井利幸(37)両被告の初公判が25日、東京地裁であった。山田被告は罪状認否で「事実に間違いございません」と述べ、笹井被告も起訴内容を認めた。
起訴状によると、両被告は2016年6~12月、自社の債務超過を決算書の粉飾で隠したり、航空機のチャーター代として偽造した航空会社の請求書を示したりして、三井住友銀行から融資金約3億9千万円を詐取。17年2月には東日本銀行からも融資金約1億5千万円をだまし取ったとされる。検察側は冒頭陳述で「資金繰りに困ったため」などと動機を指摘した。
山田被告は、同社が東京地裁から破産開始決定を受ける前の17年3月下旬、自身の役員報酬1千万円を自宅に隠したなどとして、破産法違反罪でも起訴された。
てるみくらぶは17年3月に経…