広島の大瀬良
(25日、プロ野球広島6―3中日)
広島の大瀬良が、連勝街道を突き進んでいる。4月29日の阪神戦からこの日まで5連勝で5月は負けなし。新たな武器のカーブをうまく操り、直球、カットボールとの緩急で好投を続けている。
一回、京田から空振り三振で最初のアウトをとったのが119キロのカーブ。打率リーグトップのアルモンテを第2打席で右飛、第3打席で二ゴロに切ってとったのもこの球だ。第4打席はこの球で本塁打を許したが「それまでうまく使えていた。あそこ(本塁打)もしっかり緩いのを使って勝負した結果」と話す。
元々カーブは投げていた。それでも「1試合で1~2球ぐらい」とごくごくわずか。「去年までは自信がなかった」という。それが今季、グラブをはめた左手を高く挙げるフォームに変えたことで「ひじの位置が高くなり、上からボールを抜く感覚が良い方向にいった」のだという。
「イメージを変える球」と右腕が期待を込めるカーブを、カウント球だけでなく決め球にも駆使して被安打5、無四球で3失点。2015年以来3季ぶりの完投勝利を挙げた5日のヤクルト戦以来、早くも今季2度目の完投勝利をやってのけた。
これでリーグ最多タイの7勝目。「(岡田)明丈も(5勝を挙げて)頑張っている。負けじと先輩が姿を見せないと」。緩い球を使うようになっても、勝ちへの思いはまっすぐだ。(藤田絢子)