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半身マヒの監督、サインは右手だけ 球児に感謝して退任

(22日、南神奈川大会、横浜創学館4―0横浜清陵)


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「選手たちにはありがとうの言葉しかない」。最後となった試合のあと、横浜清陵の佐藤雄彦(たけひこ)監督(63)は静かに語った。もともと今夏限りで、監督を退任するつもりでチームを作ってきた。


1月に脳卒中で倒れ、集中治療室に1カ月入院した。厳しいリハビリの後、6月に復帰したが、左半身にマヒが残り、右手だけでサインを出す。負けはしたが「『打倒私学』という目標のなかで、清陵らしい、いい試合ができた」と振り返る。


監督不在の間、チームを支えた谷内達哉主将(3年)は「ベスト8が目標だったので、本当に悔しい」と言葉に詰まりながらも、「たくさんの勝利を監督にプレゼントできたのでよかった」。試合中、佐藤監督の体調には選手みんなで気を配った。大きな声を出せない監督に代わって、控えの選手らが常に横でメガホンを握り、グラウンドの選手に指示を伝えた。


試合後、佐藤監督は選手に感謝の言葉とともにこう伝えた。「僕もがんばった。君たちもこれからの人生、最後まであきらめずにがんばってほしい」(斎藤博美)


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