東京都は24日、2020年東京五輪・パラリンピックの水泳会場で、江東区に建設中の「オリンピックアクアティクスセンター」の巨大な屋根を釣り上げる工事を公開した。屋根は鉄骨造りで縦160メートル、横130メートル、厚さ10メートルで、重さは6千トン。4本の柱に取りつけた計32本のワイヤでこの日、じりじりと13・5メートル引き上げ、最上部まで達した。
センターは地上4階、地下1階建て。高さ37メートル。20年2月の完成を目指している。都によると、屋根は作業員の安全確保やコスト削減のため、まず地上付近で建造。柱に沿って、5月に2メートル分、7月初旬にさらに5メートル分と、段階的に持ち上げてきた。
今後はメインプールなど三つのプールを造っていく。敷地内の汚染土壌の処理に当初予定より時間がかかり、工期が2カ月延びているが、今のところ大会に影響はないという。(斉藤寛子)