部活動の価値は勝ち負けだけじゃない――。26日から東海地方を中心に開かれる全国高校総体(インターハイ)を前に、大会を特別協賛する大塚製薬がそんな思いを込めた広告を作った。テーマは「部活メイト」。仲間関係に焦点を当て、大会30競技の写真を大きくあしらった。東京と名古屋などで掲示されている。
大塚製薬はこれまで、受験生や高校生活を描いたテレビや新聞の広告で数々の賞を受けてきた。今回は栄養補助食品「カロリーメイト」の広告で、インターハイに合わせて企画した。
30競技の写真は19歳のカメラマン、石田真澄さんがフィルムカメラで撮影。同じ部活をしている大学生や中学生をモデルに、帰り道を歩く同級生、部室の前でたむろする先輩と後輩、ベンチで話す選手とマネジャーなど、部活の日常風景を描いた。
それぞれの写真に高校生へのインタビューに基づいた文章が添えられている。近ごろは部活動のあり方が議論になっているが、大塚製薬の担当者、嶋田多江子さんは「昔も今も、何かに努力する時間は素晴らしいもの。インターハイに出る選手だけでなく、部活に打ち込む全ての高校生の毎日も応援したい」と話す。
幅約30メートルの広告は東京・渋谷駅の地下コンコースと名古屋市営地下鉄東山線の名古屋駅のホームで29日まで掲示される。近鉄名古屋線では来月19日まで全車両をこのポスターで埋め尽くした電車が走る。特設サイト(
http://bukatsu-mate.jp
)でも見られる。(菅沼遼)