13日に開幕するハンドボールの日本リーグ男子に、選手の主な職業が農業という異色のクラブ、ゴールデンウルブス福岡が新規参入する。九州・沖縄では3チーム目。「食とアスリート」を旗印にした、新しいタイプの社会人チームだ。
コーチ兼任を含む17選手のうち、10人が農業生産法人や飲食店の自家農園などで農業に携わる。しょうゆの蔵元、菓子店で働く選手もいる。創設4年目で、日本リーグ参戦を機にフレッサ福岡から改称。就農を前提に選手を集めた当初の理念は「農」だったが、今は「食」にまで広げ、大体がそこに関わっている。
引退後のセカンドキャリアも視野に入れ、従来にない社会人選手の活躍の場を創造しようという試みだ。選手は早朝からの農作業や仕事を終え、練習は夜。週に3、4日、大学の体育館に出向いている。恵まれた環境とはいえないが、選手は「農業で体力は培われる」と前を向く。研修として、農家でキャベツやイチゴ、米作りを学んでいる主将の野口智秀(24)=福岡大=は「不安もあるが、挑戦していることを大事にしたい」と話す。
「ベンチャー企業みたいなチー…