卓球のジャパンオープン荻村杯は15日、札幌市の北海きたえーるで女子シングルス準々決勝があり、世界ランク9位の平野美宇(日本生命)が同15位の佐藤瞳(ミキハウス)を4―0で破り、シングルスの男女を通じて日本勢で唯一の4強入りを決めた。
平野は準々決勝で地元・北海道出身の佐藤の粘りに手を焼きながらも、第1ゲームは8―10から4連続得点して先取。第2ゲーム以降はフォアハンドに強弱をつけて前後に揺さぶるなどし、11―6、11―5、11―8で勝利をつかんだ。「単調にならないように気を付けたところが、すごく良かった」と振り返った。
来年の東京五輪のシングルスの代表枠は「2」で、来年1月の世界ランク上位2人が自動的に選出される。平野の世界ランクは、日本勢で6位の石川佳純(全農)、7位の伊藤美誠(スターツ)に次ぐ3番手だ。ジャパンオープンでは石川が2回戦、伊藤が1回戦で敗退している。ワールドツアーの中でも獲得ポイントが高いこの大会で、さらに勝ち進んで2人との差を縮めたいところだ。
今大会の平野は、組み合わせにも恵まれた。同じブロックだった元世界ランク1位の朱雨玲(中)が1回戦で長崎美柚(エリートアカデミー)に、リオデジャネイロ五輪金メダルの丁寧(中)が2回戦で佐藤に敗れたため、中国勢と戦わず4強入りした。次戦の準決勝(16日)は、今年の世界選手権を制した劉詩雯(中)と戦う。「成長したところを見せたい」と誓った。(前田大輔)