台風12号の接近に伴い、JR四国が29日の始発から全線で運転見合わせを決めるなど、西日本各地でも大きな影響が出ている。自治体も全域に避難勧告を出すなどして早めの避難を呼びかけた。
深夜から未明に東海地方上陸か 異例台風、通過後も注意
台風12号、西日本で二次災害の恐れ 備えておくことは
JR四国は予讃線や土讃線などの四国全線で29日の始発から運転を見合わせる。午後、台風の進路や線路状況を見て再開を判断するという。JR西日本岡山支社も始発から在来線と智頭急行の特急スーパーいなばの運転を見合わせる。
JR西日本は、滋賀、奈良、和歌山などの在来線で29日の始発から運転を見合わせる区間があるほか、京都線や神戸線などでも部分運休することを決めた。
日本航空と全日空は28日午後10時時点で、29日の国内線78便の欠航を決めた。
自治体は警戒を強め、早めの避難を呼びかけた。
京都府によると、西日本豪雨で土砂崩れにより3人が死亡した綾部市は、28日午後6時10分に500世帯1010人に避難指示を出した。大阪府交野市も、西日本豪雨で地盤が緩み、土砂災害の恐れがあるとして28日午後5時過ぎ、市東部の11世帯24人に避難指示を出した。職員が戸別訪問し、避難を呼び掛けたという。
大阪府八尾市は28日午後6時、全域の12万3905世帯26万6982人に避難勧告を出した。深夜に雨が強まることが予想されるため、普段より早めたという。京都府の福知山市と舞鶴市も28日午後7時、市内全域の計約7万6700世帯に避難勧告を出した。
兵庫県宍粟市は、西日本豪雨の土砂災害で1人が死亡した一宮町などの1408世帯3765人に避難勧告を出した。市消防防災課は「まだ河川に土石や土砂が残り、少量の雨でも被害が出る恐れがある」と早めの勧告を判断した。