英国のジョンソン前外相が、顔や体を布で覆うイスラム教徒の女性を銀行強盗や郵便ポストに例えたことが波紋を呼んでいる。「イスラム教徒への侮辱で謝罪すべきだ」との批判が広がり、所属する与党・保守党が調査に乗り出した。
ジョンソン氏は6日付の保守系英紙デイリー・テレグラフのコラムで、デンマークが8月から全身を布で覆う「ブルカ」や目の部分だけを出す「ニカブ」の着用を禁止したことに触れつつ、「郵便ポストのような格好で歩き回ることを選ぶならばかげている」「もし女子学生が銀行強盗のような格好で講義を受けるなら、教育者は覆いを外すように求める権利を与えられるべきだ」などと主張した。
これに対し、メイ首相は「人々を傷つけた」としてジョンソン氏に謝罪を要求。女性イスラム教徒である保守党のワルシ元幹事長も英紙ガーディアンへの寄稿で、ジョンソン氏の発言が「ヘイトクライム(宗教的な偏見からの憎悪犯罪)が起きやすい環境をつくる」と批判した。
こうした動きを受けて保守党は…