日大アメリカンフットボール部の悪質タックル問題で被害者となった関学大のQB奥野耕世(2年、関西学院)が25日の関西学生リーグ初戦、近大戦で先発メンバーに名を連ねた。
悪質タックル受けたQBが先発 5月以来初のリーグ戦
司令塔となるこのポジションには昨年のエース西野航輝(4年、箕面自由学園)、主将の光藤航哉(4年、同志社国際)もいる。鳥内秀晃監督は「投げても、走っても3人の中ではまし」と言い、大事なリーグ戦初戦で先発起用。主将の光藤と交代する第4クオーター(Q)途中までプレーした。自己採点は「60点」と厳しかった。
本人がもっとも反省したところは「テンポ」だ。球を受けてからパスの出しどころが見つからず、動き回って無駄に時間を費やす場面があった。攻撃の流れを悪くしてしまったのだという。タックル問題の被害者として多くのマスコミから注目されての試合だったが、「それは関係なくて、自分のもともとの課題。自分の一つのプレーでチームを負けさせてしまうこともある。そういう責任を感じないといけない」と口元を引き締めた。
加害者の日大守備選手が復帰する気持ちを固め、同選手の父親から自身の父親に、承諾を求める連絡があった。それを聞き、「以前はやめると言っていたので、うれしかった」。対戦を望んでおり、それまでに自分の課題を克服するのが目標だ。(有田憲一)