南東欧・旧ユーゴスラビアの小国マケドニアで9月30日、国名を「北マケドニア」に改称する隣国ギリシャとの合意を受け入れ、北大西洋条約機構(NATO)、欧州連合(EU)入りを支持するかを問う国民投票が行われた。開票の結果、「支持」が圧倒的多数を占めたが、投票率は37%前後にとどまる見通し。多くの国民の支持を得て、NATO、EU入りに弾みをつけるかが注目されたが、盛り上がりはいま一つだった。
投票は法的拘束力のない諮問型で、合意履行への手続きの一つとして「合意を受け入れ、EU、NATOへの加盟を支持するか」を問うもの。開票率99%で、「支持」が91%超と「反対」を大きく上回った。投票率50%で有効な意見表明とされるが、それには達しないことが確実になった。
マケドニア、新国名でギリシャと合意 両国で根強い反対
ザエフ首相は同日深夜、首都スコピエで投票の成功を祝い、記者会見で「国会は多数の意見に従うべきだ」と述べた。次の手続きの憲法改正の条件となる国会の3分の2の賛成が得られなければ、総選挙を前倒しして行うと表明した。
だが、野党など合意に反対する…