2日のニューヨーク株式市場は、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉妥結を好感した買いが続き、大企業で構成するダウ工業株平均が続伸し、7営業日ぶりに史上最高値を塗り替えた。終値は前日より122・73ドル(0・46%)高い2万6773・94ドルだった。
NAFTAをめぐる米国とカナダの再交渉が9月30日に妥結し、メキシコを含めた3カ国協定の枠組みが維持される見通しになった。貿易摩擦激化への警戒感が和らいだことを受けて、投資家がリスクをとる姿勢を強めている。
航空機ボーイングや建機のキャタピラー、半導体のインテルなど、海外売り上げの多い銘柄が大きく買われた。ダウ平均は一時、170ドル超上がった。最高値を塗り替えたのは9月21日以来。
一方、ハイテク株の多いナスダック市場の総合指数は続落した。終値は前日比37・75ポイント(0・47%)低い7999・55。5千万人分の情報流出の恐れがあると判明したフェイスブックや、米国内の従業員の最低賃金を時給15ドルに引き上げると発表したアマゾンが売られ、相場の重しになった。(ニューヨーク=江渕崇)