日本のパスポートを持つ人が英国を訪れる際、空港での入国検査の行列を回避できるようになりそうだ。英国のハモンド財務相は29日の予算方針演説で、英国の空港で迅速に出入国の手続きができる「自動化ゲート」を日本や米国などのパスポートを持つ人にも使えるようにすると発表した。
英国の空港にある自動化ゲートは現在、欧州連合(EU)加盟28カ国にノルウェーなど3カ国を加えた欧州経済領域(EEA)のパスポートを持つ人や、英政府から特別な許可を得た人らに限られている。
今回、その対象国を来年夏までに増やし、自動化ゲートの利用を日本、米国、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアのパスポートを持つ人にも広げるという。
ロンドンの玄関口であるヒースロー空港は入国審査に長蛇の列ができることで知られる。英BBCによると、観光シーズンにあたる今年7月には、EEA以外からの旅行者が入国審査に最大で2時間38分待つ日もあったという。(ロンドン=寺西和男)