来年3月の英国の欧州連合(EU)離脱が迫る中、英国の日系企業と英国会議員らの交流会が10月31日、ロンドンであった。在英日本商工会議所会頭を務める欧州三菱商事の狩野功社長はハント外相ら160人の出席者を前に、EU域内に広がる日系企業の部品供給網(サプライチェーン)が離脱後も守られるよう、英側の努力を求めた。
狩野氏は、スムーズな物流の維持に加え、必要な労働者が確保できる移民制度も要望。「崖っぷち(の離脱)は避けたい」とも述べ、英国とEUとの交渉が決裂し、合意なしのまま離脱して経済や市民生活が混乱するような事態は回避するよう訴えた。
また狩野氏は記者団の取材に、合意なしの離脱の場合、特に医薬品について、供給が滞るなど深刻な影響が出ると予測。英国がEU離脱を決めた国民投票後の2年間ですでに、自動車など大型製品の買い控えや、様々な商品の売り上げ減などが起きていると指摘し、「本当に大丈夫かなと正直思う」と不安を示した。
英国内の情勢については「英政…