英国の欧州連合(EU)からの離脱をめぐり、離脱条件などを定めた協定案について、英国とEUが事務レベルで暫定合意した。英首相官邸が13日、明らかにした。メイ英首相は14日午後(日本時間同日深夜)、臨時の閣議を開き、協定案の承認をめざす。ただ、英国内では反発の声が強く、メイ氏の方針がそのまま認められるかは不透明だ。
英国は2019年3月末にEUを離脱することが決まっている。離脱協定で正式合意できれば、英国とEU加盟国双方の経済・社会の混乱を避け、秩序だった離脱の実現に一歩近づく。一方、「合意なし離脱」となれば、混乱が拡大するおそれがある。
EU側も、本部のあるブリュッセルに駐在する加盟各国の大使が14日に会合を開く予定だ。英・EU双方の政府レベルで承認が得られれば、25日にも開かれるEUの臨時首脳会議で正式に合意する可能性が出てきた。
メイ氏は14日の閣議を前に、13日夜から閣僚を個別に官邸に招き、交渉官レベルで暫定合意した協定案の説明を始めた。ただ、メイ氏の離脱方針に反発する複数の閣僚が辞任を検討しているとされ、閣議でスムーズに承認されるかは不透明だ。
また、メイ氏が閣議の承認を取…