英国の欧州連合(EU)からの離脱をめぐり、両者が暫定合意した離脱協定案への批判が英国内で強まる中、メイ英首相は15日夜、急きょ会見し、「この道が正しいと全身全霊で信じている」と訴えた。メイ政権は大臣4人が同案に抗議して辞任、協定発効に必要な英議会の承認が得られる見通しも立っていないが、メイ氏はEUとの正式合意へ突き進む姿勢を明確にした。
メイ氏は今回の離脱協定案について、「英国民が国民投票で示した民意を実行するもので、国益にかなう」と改めて強調。そのうえで「(交渉で)妥協した点に不満を持つ人もいるだろう」としつつ、「厳しい国境管理を確実に避けながら、EUから離脱する代替案は、誰も示さなかった」と批判勢力を牽制(けんせい)した。
大臣4人の辞任については、「私と同様に国益が第一と考えながら、別の結論に達した同僚たちを責めることはない。感謝している」と述べた。親EU派の与野党議員らが求めている国民投票の再実施については、「やらない」と明言した。
メイ政権とEUは、今月25日のEU臨時首脳会議で協定案の正式な合意にこぎ着けたい考えだ。ただし、その後に予定される英議会の承認手続きでは、メイ氏が率いる与党・保守党からも相当数が反対に回る見通しで、承認が得られるかは不透明だ。
メイ氏は会見で「私は最高の合…