裁判所から巨額の罰金の支払いを命じられたロシアの雑誌が、急速に広がった読者らからの寄付で、わずか4日で倒産の危機を脱した。罰金は政府に批判的な同誌に対する当局の実力行使の可能性があり、編集部も一度は存続をあきらめかけていたが、言論の自由を守ろうという支援の盛り上がりに、再び勇気を取り戻している。
10月25日、プーチン政権に批判的な雑誌「ザ・ニュー・タイムス」の出版元に対し、モスクワの地区裁判所が2225万ルーブル(約3800万円)の罰金の支払いを命じる判決を下した。
罰金額は同誌の1年分の運営予算に相当する。昨年、広告の減少による資金難で紙媒体の発行を停止、サイトで記事の配信を続ける同誌には、とても払える額ではない。控訴はしたものの判決が覆る期待も薄く、アリバツ編集長は10月末、ラジオで「首をつるしかないのか」と苦しい本音を語っていた。
判決の根拠とされたのは、同誌…