30日からアルゼンチン・ブエノスアイレスで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議が始まるのを前に、思わぬ「珍事」が相次いでいる。
フランスのマクロン大統領が28日夜(日本時間29日午前)、現地の空港に到着した。仏政府専用機を降りると、アルゼンチンのミケティ副大統領が待ち受けるはずだったのに、出迎える要人の姿はなかった。
マクロン夫妻はとりあえず、近くにいた空港作業員と握手。お迎えの車に乗ろうとしたところでようやく、ミケティ氏が現れた。ミケティ氏は、空港の施設内で待機していたとし、「連絡があった時にはもう車に乗るところだった」と述べ、連絡ミスだったと釈明した。
一方で、ドイツのメルケル首相は首脳会談の開幕に間に合わない見通しだ。ロイター通信などによると、メルケル氏とショルツ財務相は29日夜(同30日未明)、政府専用機でベルリンを出発。だが、オランダ上空で引き返し、2時間後に独西部ケルンの空港に緊急着陸した。機体はエアバス340。安全上の問題はなかったといい、機長は「電気系統に故障があった」と説明している。
メルケル氏は軍用機と民間機に乗り換えてブエノスアイレスに向かうが、予定される複数の二国間首脳会談にも間に合わない可能性が出ている。(飯島健太)