3日の東京株式市場は、米中首脳会談の結果を好感し、日経平均株価が大幅な値上がりとなった。午前の終値は、前営業日の終値より314円91銭高い2万2665円97銭。東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は25・73ポイント高い1693・18。
アルゼンチン・ブエノスアイレスで1日(日本時間2日)開かれた米中首脳会談では、中国への制裁関税の引き上げを90日間猶予することで合意した。東京市場では交渉決裂といった最悪の事態が避けられたことへの安心感が広がり、機械や電気機器など輸出関連の業種で買いが目立った。
ただ、両国は知的財産侵害など主要課題の解決は先送りしており、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤戸則弘氏は「3カ月で本質的な問題を片付けるのは相当難しい。一時的な興奮での株価上昇であり、中長期的に買い上がるような局面ではない」としている。