財務省が19日発表した11月の貿易統計(速報、通関ベース)は、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支が7373億円の赤字だった。アジア向けの輸出が減ったことに加え、原油価格が上昇して輸入が膨らみ、2カ月連続の赤字になった。
輸出額は前年同月比0・1%増の6兆9276億円。バハマ向けのタンカーが増えたが、韓国向けの半導体製造装置や中国向けの携帯電話部品が減少した。米国向けでも、1500~2千ccの自動車が減った。
輸入額は12・5%増の7兆6649億円で、11月としては過去最高。原油価格の上昇に伴い、サウジアラビアからの原油やオーストラリアからの液化天然ガスの輸入額が大きく増えた。(笠井哲也)