(19日、クラブW杯準決勝 レアル・マドリード3―1鹿島)
鹿島、レアルに完敗 2年前の雪辱ならず クラブW杯
今大会初戦となるレアル・マドリードは明らかに緩んでいた。好機と見た鹿島は最初からとばした。DF昌子は「最初の20分、レアルはウォーミングアップ感覚でやっていた。絶対に点をとってやると思った」と振り返る。
前半2分、FWセルジーニョが思い切って左足を振った。ベルギー代表GKクルトワに左手一本で防がれた。続く右CK、飛び込んだ昌子の頭にはわずかに合わなかった。天を仰いだ大岩監督は「あそこでゴールを決めることができれば、違う展開になった」と悔やんだ。
開催国枠で初出場した2年前、決勝で延長の末に2―4で敗れた因縁がある。今度こそ番狂わせなるか。そんな期待感は急速にしぼんだ。前半15分が過ぎると、体が温まってきたレアルの軽やかなボール回しについていけなくなった。
守備に追われる展開に。前半44分、ワンツーで裏に抜け出したFWベールを捕まえられずに、先制点を奪われた。後半8分には不用意なバックパスから2失点目。世界屈指の強豪相手に、安易なミスを犯して勝てるわけがない。
手も足も出ず。昌子は試合直後、ぼうぜんと立ちすくんだ。ピッチをたたいて悔しがった2年前の姿とは対照的だった。「これが世界との差だと実感した。相手が12人いるんじゃないかと思ったくらい。どう戦ったら正解だったんだろう」。雪辱を果たすどころか、惨敗に終わった。(吉田純哉)