クリスマス休暇を迎えた英国第2のガトウィック空港で19日夜から滑走路が閉鎖され、大混乱となっている。空港上空や周辺をドローン(小型無人機)が飛んだためで、安全確保を理由に航空機の発着を止めた。20日は約760便が欠航し、休暇を楽しみにしていた旅行者ら約11万人に影響が出たという。
英BBCなどによると、飛来したドローンは2機で、19日夜から20日にかけて現れた。遠隔操作されているとみられる。警察はテロの可能性を否定し、運航の妨害が目的だとみている。50件以上の目撃情報が寄せられているが、ドローンの捕獲や容疑者の確保には至っていないという。
利用客の中には空港内で寝泊まりを強いられるケースも。地中海のマルタで家族と過ごす予定だったフネクさん(43)はAFP通信の取材に「今日は娘の誕生日。せっかくのクリスマス休暇が台無しだ」と落胆する。着陸予定だった航空便はパリを含む他の空港に行き先を変更。21日も混乱は続く見込みという。
ガトウィックは英国内で、ヒースローに次いで2番目に大きい空港。日本の航空会社の直行便は就航していないが、国内線や欧州便を中心に格安航空会社が乗り入れるなどし、クリスマスを前にしたこの時期は特に混雑している。(飯島健太)