2020年東京五輪・パラリンピックの招致を巡る汚職の疑いを日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(71)が否定した会見が、質問を受け付けなかったことで、会見場ではJOCの広報責任者が、メディアに質問攻めにあった。
会見は竹田会長が約7分間、持論を述べると、質問を受け付けずに自室に引き揚げた。
その後、記者から「7分しか話さないで、質問を受けないなんて、これだけ人を集めておいて、失礼だ」と問われると、JOC広報は「フランス当局が捜査中のため、慎重に審議した結果、質問は受けないことを判断した」と述べた。
記者からは、厳しい声があいついだ。「言えないことがあるんだったら、質問を受けた上で、『答えられない』と言えばいい。普通なら、弁護人が同席して7分でこれが会見と呼べるのか」「潔白を証明する内容を、メディアにも出さないのか」
これに対し、JOC広報は「内容について、私は答える立場にありません」と繰り返すにとどまった。
外国人記者からは「竹田さんは起訴されていないと言っているが、(仏国内の報道では現在の状態は)起訴に近い」との質問が出たが、広報は「起訴されたと言う事実は聞いていない。これから審査が始まるという認識」と述べ、かみ合わなかった。