大差での否決に、欧州連合(EU)は強い危機感を示した。
EUの行政トップのユンケル欧州委員長は、「結果を残念に受け止めている」とする声明を発表。ただ、「協定案は公平に譲歩された、最善のもの」との見解を変えず、「合意なし離脱の可能性は高まった。それに備えた対策を進めていく」と、英側と協定案が結べなくなる事態を強く示唆した。そのうえで「できるだけ早く、英国が意向を明らかにするよう求める。時間はほとんどない」と英政府に対応を促した。
EUの大統領に相当するトゥスク首脳会議常任議長は「協定を結ぶことができず、合意なし離脱もいやなら、前向きな解決策はあるのか」とツイッターで述べ、いらだちをあらわにした。(ブリュッセル=津阪直樹)