フェンシングの高円宮杯ワールドカップ(W杯)は27日、東京・港区スポーツセンターで男子フルーレ団体があり、前回3位だった世界ランキング6位の日本(松山恭助、敷根崇裕、鈴村健太、西藤俊哉)は準々決勝で同4位の韓国に36―45で敗れた。順位決定戦に回り、ポーランド、フランスに連勝し、5位に入った。決勝はイタリアが45―43で米国を破り、優勝した。
韓国選手に失点繰り返す
準決勝進出がかかる韓国戦。日本が3点リードして迎えた第3ラウンドで、通常は控えながらこの日は先発に抜擢(ばってき)された鈴村健太がスピードある韓国選手の動きに手を焼き、次々と失点した。逆転を許すと、次のラウンド以降も立て直そうとしては失点を繰り返した。松山恭助は「取り返そうとして返り討ちに遭った」と悔やんだ。
4月から東京五輪の出場枠をかけたシーズンが始まる。韓国はアジアのライバルの筆頭だ。「五輪出場枠がかかるシーズンの前で、チーム内の競争を激しくするためにも鈴村が通じるか試したかった」と日本のオレグ・マツェイチュクコーチはいう。鈴村は韓国戦では振るわなかったが、そのほかの試合でチームの流れを変える活躍を見せた。鈴村も「この経験を力に変えないといけない」と誓った。