産休、育休中を「学ぶ時間」と捉え、復職のヒントを探そう――。ある経営学者が始めた勉強会が人気を集めています。
「つい私たちは、上司の人に厳しくなっちゃうよね」。昨年10月、名古屋市の施設に子育て中の女性32人が集まり、教材をもとに真剣に議論していた。教材のタイトルは「育児に理解のない上司」。育休から復帰し、短時間勤務制度を利用しながら働く研究職の女性と、育休からの復職者を初めて迎える男性上司が登場する。評価の対象である実験業務をしたいと願いながらもサポート業務を依頼される女性と、育休明け社員への対応がわからない男性――。
参加者は「女性社員」や「男性上司」の視点、会社が抱える問題点を想像して議論する。「この女性も、やりたいことを上司に伝えきれていない」「会社の評価制度の見直しも必要だね」という声があがった。2歳と0歳の子どもがいる女性(33)は、「育休明けに仕事を振ってくれない上司に不満があり、関係もぎくしゃくした。でも、私も『上司がやってほしい仕事』は何か、考えていなかったかも」と振り返った。
勉強会の題名は「育休プチMB…