不動産サービスのJLLが29日発表した2018年末時点の大阪市中心部のオフィス賃料(1坪当たり)は前年比10・1%高い月2万694円で、08年末以来10年ぶりに2万円台となった。企業が人材獲得につなげようと、交通の便のよい駅前でオフィスを構えるなどし、相場を底上げした。
上昇は18四半期(4年半)連続で、直近の底値だった14年6月期末時点の1万5492円から5千円以上高くなった。ただ、最高値を記録した08年6月末時点の2万4506円と比べると15%ほど低い水準だ。空室率は、前年比0・8ポイント減の1・1%だった。
JLLの山口成樹関西支社長は、19年中に新たなオフィスの供給が限られる点などをふまえ「賃料上昇の勢いは続く」とみる。(伊沢友之)