東京都は31日、2020年東京五輪の競技会場になる「カヌー・スラロームセンター」(江戸川区)の全体の完成時期が、当初の予定の今年5月から約7カ月遅れると明らかにした。一部工事を担っていた建設会社「エム・テック」(さいたま市)が経営破綻(はたん)したためで、10月には五輪のテストイベントがあるが、都の担当者は「コース部分は予定通り完成するので、問題はない」と説明している。
同社は、トイレや更衣室が入る「管理棟」の工事を担当していたが、経営破綻で昨年秋から工事が中断。都によると、1月18日に新たな業者が決まった。テストイベントは仮設のトイレなどで対応する。エム・テックは五輪・パラリンピックの競技会場「有明テニスの森公園」(江東区)の一部工事も担当していた。こちらは完成が予定より8カ月遅い来年3月になるという。