売春の客を罰する法律は、職業選択の自由を保障するフランス憲法に違反する――。フランスで性産業に携わる労働組合などがこう訴えて起こした裁判で、同国の憲法裁判所にあたる憲法院は1日、「人間の尊厳を守ろうとする法律であり、合憲」だとして、訴えを退ける判決を下した。
問題とされたのは、2016年に成立した買春規制法で、売春の客に3750ユーロ(約47万円)の罰金を科すなどと定めていた。法律は売春婦(夫)を「救済」する狙いもあり、売春の仕事をやめようとする人には資金援助するほか、不法滞在の場合は一時的な滞在許可を出すことなども盛り込まれていた。
AFP通信によると、裁判では原告側が「規制されれば、売春は闇で行われるようになり、ますます危険な仕事になる」「自分の体の使い方を法律で禁じることはできない」などと主張していた。
判決では、買春規制法について…