イタリアの高級ブランドのグッチは7日、販売していた黒いセーターが「黒人差別にあたる」との批判を受け、販売を中止にしたことを明らかにした。同社のツイッターで「不快な思いをさせたことに深くおわびする」と謝罪した。
問題のセーターはタートルネックで顔の下半分まで覆うデザインになっている。口を出すための穴は大きな赤い唇のように縁取られている。このデザインについて、ツイッターなどで「黒人の顔に似ている」「人種差別的」「気分が悪くなる」などの批判が寄せられていた。
これを受け、グッチはオンラインストアとすべての店舗から撤去。ツイッターで「多様性は全面的に守られ、尊重されるべき基本的な価値と考えている」と釈明し、「今回の出来事を教訓にする」としている。
高級ブランドでは昨年12月、イタリアのプラダのキャラクターが、赤い分厚い唇のデザインが黒人を侮辱していると批判され、販売を取りやめた。(ロンドン=寺西和男)