フランス外務省は7日、イタリアから「度重なる糾弾に何カ月もさらされている」として、イタリア駐在大使を召還する、と発表した。イタリアの2人の副首相がフランスのマクロン大統領をたびたび批判。当初は取り合わぬ姿勢だったフランス側も、堪忍袋の緒が切れて異例の措置に踏み切ったようだ。
仏側が最も問題視したのは、イタリアのディマイオ副首相のふるまいだ。5月に控える欧州議会選運動の一環として、今月5日に訪仏。マクロン政権への反対運動を続ける「ジレジョーヌ(黄色いベスト)」のデモ参加者に面会した。
反既得権益を掲げる新興政党「五つ星運動」を率いるディマイオ氏は「反エリート」で結束できると感じたのか、「変化の風が(イタリアからフランスへ)アルプス山脈を越えた」とフェイスブックにつづり、ジレジョーヌ運動との共闘姿勢を鮮明にした。
だが、マクロン氏はデモの収束をめざし、全国で首長らとの対話集会を重ねている最中だ。仏外務省は7日の声明で「欧州議会選の運動だからといって、他国の民主主義に敬意を払わないことは許されない」などと猛反発した。
ディマイオ氏は先月にも「フラ…