観測史上最も強い寒気が入り込んだ北海道は9日朝、各地で記録的な寒さを観測した。陸別町で零下31・8度を観測するなど、道内4地点で零下30度を下回り、釧路市の阿寒湖畔など10地点で観測史上、最も低い気温を記録した。国の特別天然記念物のタンチョウが飛来している北海道鶴居村では、川面から立ち上る水蒸気が冷気に触れて霧になる「けあらし」の間をタンチョウが飛び交う幻想的な光景が見られた。
9日は関東各地でも雪が降り、東京都心と千葉市では今季初の積雪を観測した。空の便も、日本航空が羽田と成田を発着する50便、全日空が59便を欠航するなど乱れが出た。
気象庁によると、関東南岸を進んだ低気圧による降水域が広がらなかったため、降雪量は予想を下回った。10日朝にかけて気温の低い状態が続き、同庁は路面凍結による転倒などに注意を呼び掛けている。