3月末に予定される英国の欧州連合(EU)からの離脱で、英国のメイ首相は12日、英議会で、離脱の条件などを定めた協定案を修正するEUとの協議には「もう少し時間が必要だ」と語り、13日までと設定していた修正協議の期限を先延ばしする意向を示した。
ブレグジット13の焦点 これからどうなる?
修正協議を受けて行う予定だった14日の英議会での採決は、協議継続への是非を問うものになる見通しだ。メイ氏はEUとの協議がまとまらなければ、今月26日にも改めて政府の今後の方針を示し、27日に議会で採決するとした。
昨年11月に英国とEUが合意した協定案に対し、英国内ではEUの関税ルールに縛られる可能性を残す内容への反発が強く、1月の英議会採決で大差で否決された。メイ氏は協定案の修正を求めているが、EU側は再交渉を拒否している。
メイ氏は時間切れギリギリまで引き延ばし、現協定案を承認するか、「合意なき離脱」かの二者択一を議会に迫る作戦だとの見方もある。離脱の延期は不可避との声が英・EU双方で強まるが、メイ氏は12日も明言を避けた。(ロンドン=下司佳代子)