中央競馬の第36回フェブラリーステークスは17日、東京競馬場で行われ、デビュー4年目で初めてGⅠレースに騎乗した藤田菜七子騎手(21)のコパノキッキングは5着だった。
藤田菜七子は「ナナ枠」 コパノキッキングと初のGⅠへ
14頭立ての11番枠からスタートしたコパノキッキングは最後方を進み、最後の直線で末脚を伸ばしたが、勝ったインティに及ばず5着に終わった。
藤田騎手は、小学生の時、テレビで見た競馬の騎手にあこがれたのがきっかけで競馬学校を受験。20倍以上の競争率を突破して合格した。3年間の騎手課程をへて卒業し、2016年に中央競馬では7人目の女性騎手としてデビューした。
1年目で6勝、2年目は14勝を挙げ、そして3年目の昨年は27勝と大きく勝ち星を伸ばし、GⅠレースに出場するための通算31勝という条件をクリアした。
コパノキッキングは先月27日に根岸Sで優勝。フェブラリーSの優先出走権を獲得した直後、馬主の「ドクター・コパ」こと小林祥晃さんがフェブラリーステークスでは藤田騎手を起用すると明言し、中央競馬所属の女性騎手では初めてのGⅠ出場が実現した。
腕力で馬を御すのとは違い、馬への当たりが柔らかく、馬に負担をかけないのが藤田騎手の特長。スタートもうまいと関係者からの信頼は厚い。デビュー以来3年ちかくで騎乗回数が1300回を超えているのは信頼の証しだ。
GⅠ初挑戦での初勝利はならなかったが、騎手としての階段を一段上がった。(有吉正徳)