消費増税対策として政府が導入するポイント還元策をめぐり、野田佳彦前首相(社会保障を立て直す国民会議)と麻生太郎財務相が26日の衆院財務金融委員会で論戦を交わした。
中小店舗でキャッシュレス決済を利用した買い物客に増税分を上回る原則5%分のポイントを還元する仕組みについて、消費増税に道筋をつける3党合意をまとめた野田氏は「実質的な減税で過剰なバラマキだ。社会保障の充実や財政健全化のための増税ならやむを得ないと思っていた人たちを裏切ることになる」と厳しく批判した。
これに対し麻生氏は「俺たちの気持ちを踏みにじりやがって、という気持ちが(納税者に)あろうという心配は的を射た意見だ」と答弁。前回の消費増税後、消費の落ち込みが長引いたことに触れ、「今回(税率を)上げてもし(景気が)腰折れしたらいよいよ終わりという恐怖感があった」と、政策決定に至った心境を述べた。(伊藤舞虹)