最大震度7を観測した北海道胆振(いぶり)東部地震の発生から6日で半年。被害が大きかった厚真(あつま)、むかわ、安平(あびら)の3町に、被災した店舗や事務所が入居する仮設施設がそれぞれ建設された。むかわ町の電器店主は同日朝、引っ越し作業を始めた。
仮設施設は平屋建てで、寒冷地用に壁などに断熱材が使用されている。むかわ町の施設には電器店や家具店など3店が入居予定で、延べ床面積は計260平方メートル。
この日、引っ越しをした電器店主の白田忠美さん(61)は地震後、傾いた店の横に自前でプレハブを建て店を守ってきた。「半年の間、店の看板に明かりをともすこともできなかった。今は、『さあ、やるぞ』という気持ちだ」と話す。3町では今月中にも、計10事業者が仮設施設で、新たな一歩を踏み出す。
地震では災害関連死を含め42人が死亡。住宅被害は北海道内で約1万5千棟に及び、3町では、200戸以上の仮設住宅で住民が暮らしている。(深沢博)