英国の欧州連合(EU)からの離脱をめぐり、英議会下院(定数650)は13日夜(日本時間14日未明)、「『合意なき離脱』を拒否する」ことの是非を問う採決をし、賛成321、反対278の賛成多数で可決した。これを受けてメイ首相は、14日に離脱延期の是非を採決するとした。英議会は延期を求める見通しで、3月末の離脱は延期される可能性がさらに高まった。
英とEU、新たな合意文書 英議会の支持狙って双方知恵
メイ政権がこの日採決にかけるはずだった動議は、3月末の合意なき離脱に限って選択肢から排除するかどうかを問う内容で、4月以降の合意なき離脱の可能性は残すものだった。だが、超党派が提出した、合意なき離脱は時期を限定せずに拒否するとの修正動議が先に可決されたため、政府の動議は内容が上書きされた上での採決となった。
英国が29日に離脱することは既に条約などで定められている。EUとの協定案が発効しないまま離脱すれば、物流の停滞や市民社会の混乱が予想され、日本企業を含めた経済界は絶対に回避するよう求めていた。
メイ政権は、EUとの交渉を有…