JR西日本は13日、2019年春闘交渉で、60歳の定年後に再雇用したシニア社員について、月額7万円のベースアップを回答した。20年4月から働き方改革関連法で求められる「同一労働同一賃金」を先取りしようと、ベテラン社員の待遇を大幅に改善する。
シニア社員は全体の約4%にあたる約1千人おり、8月から実施する。早朝、深夜の勤務に対する手当など各種手当も年間計数十万円上乗せする。同社ではシニア社員の年収が現役時代の約5割の水準に落ちるが、今回の改善で約6割になるという。同社は「技能や技術を持つベテラン社員の働きがい向上につなげたい」(人事部)と話す。
一方、一般社員については、前年より200円少ない月額1千円のベアを回答。ベアの実施は6年連続で一時金は5・48カ月とした。(西尾邦明)