経済インサイド
政府は財政赤字を気にせず、もっとお札を刷って好きなだけお金を使えばいい――そんな「異端」の財政政策がアメリカで大まじめに議論されている。減税などで財政の大盤振る舞いを続ける共和党のトランプ政権に対抗し、格差解消を唱える民主党左派も財政拡大を主張。対立する政治勢力がともに財政拡大を唱える異常事態のなか、財政健全化を「善」とするこれまでの議論が揺らいでいる。来年の米大統領選を控え、異端の経済理論も政策論争の表舞台に上がる可能性が出てきた。
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にわかに注目を集めるこの理論の名は「MMT」。「Modern Monetary Theory」を略したもので、日本語では「現代金融理論」と紹介されている。
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