経世彩民 江渕崇の目
米独立記念日の7月4日、シカゴの街は華やぎ、いかにも「リア充」な若者たちはシカゴ川に浮かべたクルーザーでパーティーに興じていた。
そんなお祭りムードに背を向けるかのごときイベントが、シカゴ中心部であった。
「SOCIALISM(社会主義)2019」
全米から1千人超が集い、4日間、150以上の会合で左派運動の可能性を語り合った。ある会合で隣り合わせたライアン・プラジンスキーさん(24)になぜ参加したのか尋ねた。
「今の経済システムは、ふとしたきっかけ貧困に陥る。全く違う何かを探して社会主義に行き当たりました」
ウィスコンシン州で薬局に勤めているが、持病があってフルタイムでは働けないという。そうなると満足な医療保険に加入できず、持病も治療できない悪循環にはまる。
でも、せっかくの独立記念日。仲間とバーベキューでもした方が楽しくないですか?
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経済という言葉の語源「経世済民」には「世をおさめ、民をすくう」という意味があります。新コラム「経世彩民」では、記者が日々の取材を経て思うこと、伝えたいことを色とりどりの視点でつづっていきます。原則、毎週火曜朝に配信します。
「この国をよくするために、こ…