(28日、選抜高校野球 智弁和歌山13―2熊本西)
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昨夏限りで勇退した智弁和歌山の高嶋仁・前監督(72)の後を継いだ元プロ野球選手。中谷仁新監督(39)が、甲子園初采配を白星で飾った。
21世紀枠で初出場の熊本西に先取点を奪われたものの、前年準優勝で4季連続の甲子園出場となる強豪校は、打順が2巡目に入ると伝統の打力を発揮。右へ左へ快音を響かせ、本塁打を含む18安打13得点の快勝劇だった。
「先制されてどうなるか分からなかったが、勝ててよかった」と振り返る一方、「試合前のシートノックから、選手よりも僕のほうが緊張した」とぽつり。4番で捕手の東妻から、ウィニングボールを手渡され、初勝利の重みに感じ入ったというが、試合後のインタビューでも緊張した面持ちのままだった。
高嶋前監督は智弁学園(奈良)時代も含めて、歴代最多となる甲子園通算68勝を誇る。中谷監督は、高嶋さんの教え子で1997年夏の甲子園で主将、捕手として優勝。その後、プロ野球阪神、楽天などでプレーした青年監督だ。「高嶋先生がつくられた智弁のイメージ。それを継承しつつやっていきたい」と力を込めた。(富山正浩)